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電力ファミリー企業 送電線工事で談合:公取委、50社を立ち入り(FGW)

公正取引委員会は27日、東京電力と関西電力が発注する送電線設備工事で、受注業者が談合を繰り返していた独占禁止法違反(不当な取引制限)の疑いで、関電系の大手電気工事会社「きんでん」(大阪市)など約50社を立ち入り検査した。

 立ち入り検査を受けたのは、このほかに「弘電社」(東京都中央区)、「かんでんエンジニアリング」(大阪市)など。各社の談合によって不当に引き上げられた工事代金は電力会社の電気料金に転嫁されている形となる。このため、電力各社が予定している電気料金の値上げの動きにも影響を与えそうだ。

 電力会社と事業者との取引は、通常、「指名競争見積」方式で行われる。電力会社が工事請負を希望する事業者の技術や経営状況などを事前に震災して、基準に合格した事業者だけを発注者リストに登録する。実際に事業を発注する場合は、このリストから複数の事業者を指名して入札を認める。この段階で、原則として最低の見積もり金額を示した事業者が最終的に受注することになる。

 今回の談合容疑は、この発注者リストに選ばれた事業者同士が、事前に話し合って受注業者を自分たちで選んで。見積もり額を調整、選ばれた業者以外の指名業者は、高い金額を提示することで、自動的に自分たちで調整した事業者が選ばれることになる。次の入札の際には別の事業者が事前調整で候補に選ばれ、お互いに行って一定の受注量を確保するとともに、受注額のダンピングを防いできた。

額をの疑いが持たれている各社は、送電線鉄塔の新規建築や建て替えなどの工事を電力会社から発注されると、話し合って受注する業者を決定。他の業者は受注予定業者よりも高い金額を見積書に記載する方法で、談合を繰り返していた疑いがあるという。

 電力会社は発送電等の事業にかかった総経費に利益を上乗せする「総括原価方式」で電気料金を算出している。したがって、談合によって事実上、高値で支払われた工事代金の上乗せ分も電気料金に転嫁されたとみられる。東電、関電の両社が、こうした受注業者の談合行為を把握していたかどうかは、現時点では明らかになっていない。

 電力会社の発注事業をめぐる談合は過去にも相次いでいる。2010年1月には、東電や中部電力など電力8社が発注する高圧電線の入札で談合を実施した容疑で、電力ケーブルメーカー3社が摘発され、独禁法違反で総額約6億円の課徴金納付命令を受けている。地域独占の電力事業に群がるファミリー企業は、電力利権を維持するため電力会社OBの天下りも受け入れているところもある。

 

 

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