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米バンクオブアメリカ 石炭関連融資削減の新方針公表。大手行初の「脱化石燃料銀行」宣言(FGW) 日本のメガバンクは追随できるか

boaキャプチャ米大手銀行のバンクオブアメリカ(BOA)が、地球温暖化悪化の元凶とされる石炭産業への投融資削減を宣言する新しい「コール・ポリシー(石炭方針)」を採択した。新方針は、石炭産業への資金供給を大幅に減らすもので、国際的金融機関としては初の”脱化石燃料銀行”の第一号となる。

 

BOAの新方針はこのほど開いた株主総会で紹介された。方針は、気候変動が銀行のビジネスにも、顧客のビジネスにも、そしてコミュニティにも重要なリスクとなっているとの認識を踏まえ、世界最大級の銀行の一つとして、今日の高炭素社会から低炭素社会への移行を加速するために、銀行自身がその規模と資源を使って、気候変動を減少させる責任を負うとうたっている。

 

そして、BOAは銀行として、投融資や金融商品・サービスの提供と運用を通じて、省エネ、再生エネ、その他の低炭素エネルギー資源への支援を増やすと宣言した。石炭を含む化石燃料については、エネルギー確保の点から引き続き重要な供給源であるとしながらも、環境や人権などへの影響を考慮しなければならないとしている。

 

新方針で特に石炭掘削・燃焼(石炭火力)分野については、シェールガス開発などで価格面での課題も表面化している。こうした背景からBOAは石炭掘削産業向け融資を削減すると、明言した。

RANの活動家によるBOAへの抗議行動

RANの活動家によるBOAへの抗議行動

 

石炭鉱山向け融資については、法規制との整合性などのデューデリジェンスを重視するスタンスを明記した。融資対象企業が実際に法規制を厳格に遵守している稼動化を確認するため、銀行自身が開発サイトをモニタリングし、地域コミュニティの意向も踏まえるとしている。

 

BOAの新石炭方針は、米国内だけでなく、海外にも適用される。このため途上国での大規模な石炭開発や石炭火力発電所事業等へのBOAの参加が制限されるだけでなく、仮にBOAが新方針を理由として途上国の事業への投融資を停止した場合、当該事業へのファイナンスに参加を予定する他の金融機関の行動にも間接的な制限がかかる可能性がある。

 

BOAの今回の方針は、同行をターゲットとしてキャンペーンを繰り広げてきた環境NGOのレイン・フォレスト・アクションネットワーク(RAN)のここ数年の活動と、それを踏まえた同行顧客、株主の行動が影響したとみられる。RANは2011年初めから、BOAに狙いを定めて、同行の店舗に「バンク・オブ・コール(石炭投融資銀行)」の垂れ幕を掲げたり、店舗前での座り込み、ATMへのキャンペーン文書の書き込み等のアクティブ活動を展開した。

 

同時に、石炭火力発電についてはオバマ政権が新規、既設ともCO2排出量を大幅削減を命じる政策を打ち出すなど、金融機関にとっても、融資を回収できないリスクが高まってきた。また多くの主要銀行が石炭向け融資を切り替えられない中で、先行して削減方針を打ち出すことで、より多くの顧客の支持を得るほか、「クリーンバンク」として、再生エネ、省エネ分野の新規資金需要を確保できるとの計算もあるとみられる。

 

http://about.bankofamerica.com/assets/pdf/COAL_POLICY.pdf

 

 

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