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東電福島第一原発ガレキ処理によるセシウム飛散疑念問題、農水省が「汚染源不明」の報告。作業ミスを隠蔽か(FGW)

minamisouma1キャプチャ農水省は、東京電力福島第一原発3号機のガレキ撤去作業によって、原発サイトから約20km離れた南相馬市原町区で栽培したコメが汚染された可能性が起きた問題で、「汚染源を特定できなかった」とする”不明朗な”報告をまとめた。

 

農水省の調査は、2013年8月に、食品衛生法の基準値(1kg当たり100ベクレル)を超過した放射性セシウムがコメから検出された自体を受けて、稲や土壌中、及び大気浮遊粉じん等の放射性物質の成分調査などを実施した。

 

その結果、「土壌の巻き上がりや用水の可能性は低い」とする一方で、第一原発3号機のがれき撤去に伴い飛散した放射性物質が汚染源になった可能性についても、原子力規制委員会の報告を基に否定した。「ではどこから放射性汚染物質が飛んできたのか」という疑問へは一切、答えなかったため、地元の農業者からは「原因不明のまま調査を終えるのは納得できない」と不満の声が上がった。

 

農水省は、原因特定を棚上げしつつ、「原因特定に至らなかったのは残念だが、放射性物質の吸着防止対策で安全なコメを生産できる」と、対策効果を強調する説明に終始した。

 

しかし報告書には、粒子分析で稲の葉と3号機のダスト粒子からは共通するセシウムや鉄、亜鉛、珪素、硫黄等の元素が検出されたほか、稲の葉などからのセシウムとバリウムの濃度は土壌由来とは異なることがわかり、土壌以外のどこかから飛散してきたことを類推できるデータも示されている。

 

また稲等の付着物等の物性調査で、セシウム134,137の存在比を調べたところ、土壌中の存在比との明らかな違いが検出されている。特に、汚染がみつかった平成25年産米のセシウム存在比でその違いが検証された。一方、東大の研究グループの検査では3号機のセシウム存在比と25年産米の存在比とは同じだが、「分析可能なサンプル数が少ないから」などの理由で、3号機との関連については明言を避けている。

 

原発事故が起きた周辺地域で栽培されるコメの放射能汚染の原因は、土壌か、大気由来かのどちらかであることに間違いはない。一方(土壌由来)の可能性が少ないことがほぼわかり、もう一つの可能性について明確に否定する根拠がないにもかかわらず、「原因特定できず」という意味不明の結論を出すのは、第一原発の処理作業のミスを隠蔽する意図からか、との疑念が浮かび上がる。

 

国がこのようなレベルの調査しか発表できないということは、国民を、特に、福島の農家の人を、愚弄しているとしかいいようがない。

 

 

http://www.maff.go.jp/j/kanbo/joho/saigai/fukusima/pdf/150526_youin_chosa.pdf

 

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