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東日本大震災:現地医療活動レポート16 セルフケア…自分を気にかける(世界の医療団)

私たちは医療・保健・福祉サービスを提供する皆さんと被災地でこころのケアに取り組んでいる。しかし、これらサービス従事者(支援者)は、誰かのお世話をする役回りを職としているからといって、セルフケアを十分にできているとは限らない。特に災害救援に当たる支援者が、「自分だけ休んでいられない」と体やこころをやすめる暇もなく働く姿はよく見られるのではないだろうか。

去る12月1日、医療支援プロジェクトの一環として、ヨガ教室講師である関本看護師によるセルフケア・ヨガ教室を開催。釜石保健所の男性女性、様々な年代の16名の職員の皆さんと一緒に「ゆるめる」・「のばす」・「正しい姿勢」、この3点に集中する1.5時間をもった。

最初に、最後の感想からいってしまうと、1時間ほどで「背が伸びた」と本気で思えるほど、背骨を縦に走る爽快感がある。「緩める」ために力を抜き、指圧などでからだをほぐす。「伸ばす」ために自分の力でからだ全体に動力を加え(例:仰向け姿勢で、体の一部を動かすことによって、上下に体全体を揺らす)、「正しい姿勢」を保つため、体の縦ラインと足の裏を意識した安定感を体で覚える。

難しいことをしているわけではないが、無意識にできることではない。無意識でも体が「こわばる」・「縮こまる」・「姿勢がゆがむ」ことはよくあるというのに。怖い・寒いと感じた時の体の反応はその例だ。とすると、被災地はもちろん、多忙な生活のなかにあって自分の体を意識する余裕がないということは、体の不調の原因とも考えられる心の変化にも気がつかないといえるのかもしれない。

釜石保健所のみなさんが、ヨガでゆるんで、のびて、運動による紅みと感情が豊かになっていった1.5時間の表情の変化、これこそが「自分を気にかける」・・・ヨガを通してほぐれていく肉体と、時間とともに自分だけに意識が集中していく感覚・・・ことによるリラックス効果だったのだろう。

支援者のセルフケア、それは、このヨガを通して体験した「自分の心身の反応に気づくこと」と深い関係がありそうだ。支援者が被災者に思いやりを持って接するように、自分に対しても優しくなることで自己管理をする。もちろん、それは日々現場で活動する者にとっては難しい。だからこそ、現場活動をともにする支援者に対してもできる限りのお手伝いをしていきたい。

ヨガ実施にご協力・ご参加いただいた釜石保健所のみなさま、ありがとうございました。

参考:災害救援者・支援者メンタルヘルス・マニュアル

文責
東日本大震災プログラム(ニココロプロジェクト)オフィサー 熊澤幸子

監修
ニココロプロジェクトチーム 看護師 関本史恵

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